ウェビナーレポート:「CVR向上の秘訣を一挙公開! 【リサーチ~サイト売り上げ向上まで】 ペルソナ設計×SNSマーケティング×レコメンド」
2022年7月12日(火)、w2ソリューション株式会社の主催によるウェビナーに登壇しました。
CVR向上の秘訣を共通のテーマに、ペルソナ設計やSNSマーケティングといった切り口から各社が登壇する中、シルバーエッグ・テクノロジーは、「集客効果を最大化する、サイト内体験のアップグレード!CVR・LTVを向上させる、ページごとの『レコメンド』チューニング術、教えます。」と題して講演しました。
サイトのアクセス数は伸びているのに、なかなかコンバージョンに繋がらない。そんな悩みを抱えるEC事業者に向けて、ページの用途や顧客の状況に合わせた効果的なレコメンド設定ノウハウを解説しました。
【INDEX】
・「顧客体験」が問題?サイト集客とコンバージョン率(CVR)に関する課題
・「パーソナライゼーション」が鍵、顧客体験を向上させるポイント
・ AIレコメンドエンジンを活用した、顧客をコンバージョンに「導く」方法
– Tip 1:顧客を売り場で「失望させない」テクニック
– Tip 2:コンテンツマーケティングへの応用
– Tip 3:サイト利用後のコミュニケーション
・ まとめ:信頼できる「レコメンド」が、顧客のLTVを上げてゆく
「顧客体験」が問題?サイト集客とコンバージョン率(CVR)に関する課題
コロナ禍やDX推進の流れで、ECサイトの運用に注力する企業が増加しました。広告やメルマガで訪問数を増やしても、コンバージョン(CV)や売上が比例して向上しないという課題が表面化し、ボトルネックとなるサイト内の顧客体験の改善が求められるようになってきたためです。
サイトの顧客体験で重要なのは、実際に買い物ができる「売り場」であるECサイトの導線です。どれだけ良い商品を用意しても、また効果的な広告でユーザーを集めても、ユーザーが実際に求めている商品を見つけられなければ、コンバージョンには繋がりません。ユーザーがいかに快適にサイトを回遊し、欲しいものを見つけられるかが鍵となります。
ECサイトでは、ユーザーにとって「便利」で「楽しい」体験と情報(アイテムやコンテンツ)を、見つかりやすいような配置にすることが重要になります。
「パーソナライゼーション」が鍵、顧客体験を向上させるポイント
サイトの顧客体験を向上させるには、次の3つのソリューションがポイントとなります。
・接客ツール
接客ツールの活用で、ポップアップやセールスチャット、シナリオベースでパーソナライズしたメッセージを利用することができます。サイト構造を変えずにコミュニケーションを強化することができます。
・ローコード開発基盤
ローコード開発基盤とは、本格的なソースコードを書かなくてもサイトパーツのブロック化をして編集したり、パーツ単位で効果を測定することのできる機能を実装した環境のことです。これにより、ECサイト改修の工数や費用を削減して機動的にアップデートすることができます。改修が容易なため、顧客が回遊しやすいようにUIを改善維持することができます。
・パーソナライゼーション
レコメンドエンジンを活用することで個人のニーズを予測し、アイテムやコンテンツをパーソナライズすることができます。ユーザー一人ひとりの行動をリアルタイムにレコメンドに反映し、常に最適な表示をすることができます。
いずれも重要なソリューションですが、中でもパーソナライゼーションはとくに重要です。高性能なレコメンドは、ユーザー一人ひとりの「潜在的なニーズ」を捉えて、「欲しい」ものを提案できます。これによりユーザーはサイトの回遊を「楽しむ」ことができるため、顧客体験を大きく向上させることができるのです。
レコメンドエンジンによるパーソナライゼーションは、サイト構築後にも部分的な改良として導入することができます。開発基盤ごとにフルリニューアルする必要はないため、比較的容易に導入することができます。
AIレコメンドエンジンを活用した、顧客をコンバージョンに「導く」方法
パーソナライゼーションをサイトで実現するためには、シルバーエッグ・テクノロジーが提供するAIレコメンドエンジン「アイジェント・レコメンダー」がおすすめです。
「アイジェント・レコメンダー」には、ユーザーの行動分析を基に、ニーズに沿ったアイテムやコンテンツをリアルタイムで予測して提示する、多彩なアルゴリズムが搭載されています。これによって、ユーザーのカスタマージャーニーに沿って、最適な商品やコンテンツの発見を促すことができます。
図1:シルバーエッグ・テクノロジーのAIレコメンドエンジンの仕組み
ここでは「アイジェント・レコメンダー」がどのようして、顧客体験を向上し、顧客をコンバージョンへ導く最適なレコメンドを行うのか、3つのTipsに分けて解説していきます。
Tip 1:顧客を売り場で「失望させない」テクニック
サイトでレコメンドが多く活用されるのが商品詳細ページです。
商品詳細ページは、ここまでたどり着いたユーザーにとって、商品を「買う」か「やめる」かの分岐点になります。何かしらの理由でその商品の興味を無くし、買うことを「やめる」という判断をしてしまった場合、ECサイトから離脱してしまう恐れがあります。
ECサイトからの離脱を避けるために、商品詳細ページでのユーザー行動に応じて、いくつかのレコメンド表示設定を併用すると効果的です。
・商品比較をするときに:「同じカテゴリーの商品」をレコメンド
・良いものが見つからなかったときに:「異なるカテゴリーの商品」をレコメンド
・商品をもっと知りたいときに:着こなしや商品の利用方法がイメージできる「ブログ記事やスナップフォト」をレコメンド
このように、商品詳細ページ内に「次に顧客がしそうなこと」に応じたレコメンドを表示することで、サイトから離脱する可能性を削減することができます。
さらに、Not Foundページでもレコメンド表示は有効的です。
在庫切れや販売終了が原因で、Not Foundページに誘導されると、ユーザーのサイトに対する心証が悪化します。少しでもユーザーの「がっかり」を減らすために、Not Foundページで代替案となる商品をレコメンドすることが重要です。
同様の施策は、サイト内の検索結果ページでも有効です。
ユーザーの検索キーワードが曖昧で、目的の商品が出なかったり、大量の候補が出てきてしまっても、検索ワードと相関したレコメンド商品を表示すれば、商品が見つからないときのユーザーのストレスを軽減できます。検索結果を利用したレコメンドは「アイジェント・レコメンダー」のオプション機能として利用することができます。
このようにして、ユーザーが失望せずに商品探しを続けることができます。
>>関連導入事例:
・20ブランドが参画する国内最大規模のECモール『Mix.Tokyo』におけるレコメンド活用で、オーダー単価・点数がともに約1.5倍に!「株式会社TSI ECストラテジー」
・実店舗、ネット通販を連携させたパーソナライズドに取り組む「株式会社ユナイテッドアローズ」
Tip 2:コンテンツマーケティングへの応用
アパレル企業を中心に、ツールを使ったコーディネートフォトや、店舗スタッフが投稿するブログコンテンツをサイトに掲載する企業が増えています。これらは、商品の着こなしや使いこなしについてユーザーにイメージを喚起させる、一種のオウンドメディアとして機能します。
AIレコメンドエンジンは、ユーザーがサイト内でどのアイテムを見たか・買ったかという行動履歴と、どんなブログ記事やコーディネートフォトを閲覧したかという行動履歴を、組み合わせて分析することができます。これにより、「この写真を見た人は、どんな商品を買う傾向にあるか」といった予測をし、コンテンツを横断したレコメンド提案を行うことができます。
顧客は自分好みの投稿をメディア感覚で楽しむことができ、店舗はこの投稿を経由して商品との接点を作ることができます。
コンテンツや商品との「新しい出会い」を演出し、ユーザーの関心を高めていくことで、コンバージョンに繋げる可能性を向上させます。
Tip 3:サイト利用後のコミュニケーション
サイトで会員登録をしたり商品を購入したりしたユーザーに、メルマガや会員アプリでのPush通知を配信することは、今後の関係を構築するためのコミュニケーション手段になります。しかし、画一的な内容ばかり送ってしまうと、ユーザーの関心を削いでしまう可能性があります。不要な情報の押し付けはメルマガの配信や通知の停止率を高めます。
メール配信やPush通知をパーソナライズすればこうした課題は解決できます。
メールレコメンドサービス「レコガゾウ」は、ユーザー閲覧履歴・購入履歴を基に、メール上で次回購入時におすすめする商品を表示することができます。
図2:「レコガゾウ」による、パーソナライズドメール化の仕組み
また、ショップの会員アプリを「アイジェント・レコメンダー」と連携させることで、同様に次回購入におすすめできる商品をPush通知することも可能です*。
この仕組みを使えば、例えば新規登録者向けウェルカムメールでクーポンを配布する際に、クーポンの対象となる特定のアイテムをユーザーの好みに合わせることもできます。ただ「クーポンがある」のではなく、「このような素敵なアイテムにクーポンが使える」と具体的な提案をすることで、消費者の興味を引き出し、再訪率を高めることができます。
このように、レコメンド技術とシナリオメール、あるいはPush通知を組み合わせた顧客コミュニケーションを構築することで、ユーザーからの信頼を獲得し、リピーター化を促す効果が見込めます。
*アプリ側でシステム開発が必要となる場合があります。
まとめ:信頼できる「レコメンド」が、顧客のLTVを上げてゆく
ECサイトを運用するにあたっての企業が抱える課題、そしてAIレコメンドエンジンを活用して課題を解決するための3つのTipsを紹介しました。
まとめるとAIレコメンドエンジンを活用すれば、次のような効果が見込めます。
・サイト回遊性の強化・離脱率の軽減:「欲しいものと出会える」導線をさまざまな箇所に設置
・コンバージョン率の向上:「出会い」の体験が購入モチベーションを向上
・セッション当たりの売上単価の向上:次回購入におすすめできる商品を提案
・顧客の再訪率・再購入率の向上:メールやPush通知経由で、個人のニーズを満たす快適な買い物体験を提供
広告などの活用でサイトを認知してもらったあとのフェーズとして、調査・検討→購入→利用・体験→そして再び調査・検討に基づいた再購入をしてもらうカスタマージャーニーのアップサイクルを実現し、信頼できる「おすすめ商品」を提示できるパーソナライゼーション技術で、LTVを最大化することができます。
図3:カスタマージャーニーに沿って実現するLTVアップサイクル
ぜひ、シルバーエッグ・テクノロジーが提供するAIレコメンドエンジンで、集客効果を最大化し、ECサイトのコンバージョン率、LTVの向上を実現していきましょう。
シルバーエッグ・テクノロジーは、今後もさまざまなパートナー企業の皆様、ユーザー企業様と共にウェビナーを行っていきます。ぜひ今後ともご参加ください!
(文:矢野 アマンダ有梨)